Windowsとして生まれてきた私

「そんなに勉強しないで、
将来どうやって生きていくつもりなの?!」

今思えば、
恐ろしい数の本を読んでいたので、
広い意味での「勉強」はしていた。
 

小学校から心理学の本を読んでいた。

図書館の本はどれも面白い。

学校の教科書は驚くほど面白くない

 
広く、そして浅いからだ。

「そうか!ということはつまり・・」と思ったら、
もう単元がかわる。

例えば歴史、
その戦いが起こったのは「なぜ」なのか。

国語、
たくさんある文学のなかで「それ」を学ぶのは何故なのか。

「漢字を10回書け」
なぜ?
3回で覚えられるのに。

「英単語を5回書け」
モノによって、回数が足りなかったり多かったりします。

字を書くことが大の苦手だった。

「字が汚いと笑われるよ。綺麗に書きなさい」
何度も何度も親から言われるので、
ノートの罫線を見るのもストレスになった。

考えるスピードと、書くスピードの差を埋められなかった。

芯の先から、文字が飛び出してくるような機器が発明されないかという、
妄想に駆られていた。

そして中学校。
ワープロとであって、私の成績は急上昇した。
 

タイピングをすぐにマスターして、
すべての試験範囲を打ち込むだけで、
悩みは消えた。

 
なんだ、簡単じゃないか。

1980年代
タイピングできるだけで、尊敬の眼差しで見られた時代だ。

自分は生まれてくるのが早すぎたのだ、きっと。
 
 
今思えば、
私の頭脳は、
Windows98くらいで生まれてきていたのだろう。

80年代には当然、ない。

周りが使いこなせない。
 
 

「ノートを書け、キレイに書け」

言われ続けても、
キレイに書いたノートを見せられて、
感動するような感性も持ち合わせていなかった。

活字をこよなく愛していた。

人の書いた文字は、文字間や行間がいい加減で読みにくい。
斜め読みもしづらい。

あれから
30年がすぎた。
 
時代が私においついた。

文字を「手で」書くことは
ほとんどない生活の中で、
何も苦労していない。
 
私は
ただ、早く生まれすぎただけのことだった。

  

今も、
早く生まれすぎた人たちがたくさんいるように思う。

  

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


© 2017-2024 世界を変える!プレゼンのチカラ, All rights reserved.
PAGE TOP